夏に一眼レフを使おうとしたら、カメラが熱くて撮影が大変だったという経験はありませんか？意外に知られていませんが、一眼レフカメラは「熱対策」が必須です。そこでこの記事では、一眼レフカメラに熱対策が必要な理由と、具体的な熱対策の方法について紹介していきます。カメラ初心者の方や、「カメラの熱対策って何？」と思った方はぜひチェックしてみてください。

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一眼レフに熱対策が必要な理由

まずは、一眼レフカメラに「熱対策」が必要な理由を紹介していきます。

カメラが動かなくなる（熱暴走）

カメラが熱くなって内部で熱が発生し、部品などが正常に動作しなくなることを「熱暴走」と呼びます。熱暴走が起こるとカメラ内部の温度がコントロールできなくなり、最悪の場合動かなくなってしまいます。

画質が悪くなる（熱ノイズ）

カメラの内部で熱による電気信号が発生すると、「暗電流ノイズ」などのノイズが現れて画質が悪くなることがあります。これが「熱ノイズ」です。6℃温度が上がると発生する暗電流ノイズの量は2倍になるとも言われており、画像解像度は大幅に低下することがわかります。

カメラの寿命が縮む

多くの電子機器は、動作温度が高いと性能が不安定になり、部品が劣化します。つまり高温状態が続くと寿命が短くなってしまうのです。熱暴走や熱ノイズは発生せず問題なく使えていたとしても、カメラの寿命が短くなる可能性があるため、長時間熱に晒さないことが大切です。

カメラの耐熱性は？

カメラの耐熱性は何度とは決められていませんが、一般的に0～40℃で使用するのが好ましいと言われています。50℃を超えるとイメージセンサーに不具合が生じ始め、熱暴走が起きたり正常に作動しなくなることがあります。また、それ以前にカメラが熱くなり、素手で持てなくなってしまいます。

一眼レフのおすすめ熱対策

ここからは、夏に一眼レフカメラを使う時、保管する時などにおすすめの熱対策を紹介します。

タオルをかぶせる

最も簡単なのは、白いタオルをかぶせて直射日光を避けること。ふんわりしたタオルなら空気層ができるので、周囲の熱が伝わるのを抑えることができます。夏場の撮影中、カメラを少し置いておきたい時などにおすすめです。

日傘をさす

夏にカメラを持って移動する時におすすめなのが、日傘をさすという熱対策です。直射日光を避けて日陰に入るだけで体感温度は3〜7℃下がるとも言われています。日傘をさして、カメラを首から下げて撮影に行きましょう。

空冷

ファンの風を当てて外気で機械を冷却することを「空冷」と呼びます。カメラに取り付けるための小型冷却ファンを使ったり、ミニファンなどで風を当てたりするのが効果的です。

ヒートシンク

「ヒートシンク」と呼ばれる、カメラなどの機械を冷却する道具もあります。カメラに取り付けると熱を吸収して空気中に発散する仕組みで、電気などを使わずに自然冷却することが可能です。

カメラに関して夏に注意すること

ここからはカメラに関して夏の暑い日に注意したいことを紹介します。

締め切った空間に放置しない

車や部屋の中など、締め切った空間は外の気温以上に室内温度が高くなっていることが多いです。例えば、炎天下の日の熱対策をしていない車内の温度は、60℃近くまで上昇することもあります。カメラは空気の入れ替わりがあるところに置くようにしましょう。

過度に冷却しない

過度の冷却にも注意が必要です。カメラが熱くなっているからといって保冷剤や氷を当てて急激に冷やすと、温度差や湿度によってカメラの内部に結露が発生することがあります。その結露はレンズの曇りとして残ったり、カメラの故障・カビの原因になったりするケースもあるので注意しましょう。

真夏の一眼レフ撮影は熱対策を忘れずに！

夏の一眼レフ撮影に必須の「熱対策」について紹介しました。「熱暴走」や「熱ノイズ」は自分のカメラでは起こらないだろうと思ってしまいがちですが、うっかり放置したり対策を怠ったりして突然動かなくなってしまうのは意外によくあることです。暑い日はカメラの熱対策が必要であることを念頭において、忘れないようにしましょう。